よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

クリノコ [高野]

並のイタめし屋を越えたパスタ自慢のカフェ

【初訪問:2011年8月】
この全くの街外れの様な場所に、評判の良いパスタのお店があると聞いて随分経ちました。この辺りで集客力のある施設と言えば圧倒的にカナートというショッピングセンターで、「高野に行く」と「カナートに買い物に行く」はほぼ同義に使っている人も多いかと思います。しかもあまり買い物に縁と興味が薄い小生、こちらに伺う機会が巡ってきたのは「高野に行く」とかみさんがある週末に言ったからでした。ならば食事だけ合流するか?という提案が受け入れられ、お昼の少し遅めの時間に伺いました。

高野橋の東詰を下がった、すなわち川端通沿いのマンションの一階です。お店の名前が示す通り、こちらはまるでカフェの様な顔をしています。右手に数席のカウンター、左手に二人用テーブルが4、5卓の小さなお店ですが、スペースの取り方と大きな窓からの採光の良さで、明るい雰囲気作りに成功しています。カウンターはドリンクの準備がされる程度で、キッチンは奥にありました。お洒落で別嬪さんの若いマダムが、笑顔で案内してくれました。

○ランチセット(1500円)
お奨めというのでこちらを。パスタが選べて、前菜とデザートが付いている手軽なセットメニューとのことです。パスタは3種ほどから選べますが、多少の追加料金で更に2、3種類を選ぶ事が出来ました。
*前菜:
生ハム、魚のエスカベッシュ、カポナータ、鴨ロースが少しずつ。鴨のオレンジ風味が付いた甘辛ソースが面白かったです。カポナータの甘みや魚の酸味もちゃんとしているので感心しました。前もって準備出来る料理ですが、上手くバランスとって盛り合せで出されています。
*パン:
胡桃の丸パンでした。ちゃんと温められて、美味しいです。
*パスタ:
以下の二つをそれぞれ選びました。(どちらかが+200円だったと思いますが、失念しました)
フレッシュトマトと水牛モッツァレラのパスタ:旬の甘いトマトがたっぷり、それにモッツァレラが溶けずに微妙に柔らかくなって麺に絡む様に仕上げられていました。加えてバジルのイタリア定番味、麺(スパゲティーニだったと思います)の具合もバッチリでポーションも丁度良い感じでした。
エビとホタテのクリームソース フィットチーネ:海の旨味タップリのクリームソースが、平打ち麺に良く合います。モチモチの食感が楽しく、塩分もギリギリに抑えられた感じ。
*デザート:(結局何か判らなかった)ソルベ、ティラミスでした。ソルベ自体は爽やかで、甘みが添えられたジュレで付いていました。
*コーヒー、カプチーノ:普通に美味しいです。

気軽に立ち寄れるような雰囲気を出すのに成功しているのは、例えば女子大生と思われる二人がお喋りしながら食事をしていたことから判ります。そんなお店なのに、パスタに関しては本当にしっかりと美味しいと思います。しかもワインがなくても美味しくいただける味付け、結果このお値段。本格的にイタリアンとして使えるかどうかは判りませんでしたが、ランチ使い、夜ならバールのつもりで伺い前菜とワインそして〆にパスタ、というのは非常に魅力的です。お会計の時にわざわざ挨拶に出て来られた、大柄でこれまた男前なシェフの笑顔と並ぶ別嬪マダムとの仲の良い感じを見ると、人気のお店であるのは当然なことかと思います。

【店舗データ】
クリノコ
075-724-5339
11:30~14:30、17:30~21:00
定休日 火曜日
京都市左京区高野西開町15
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