よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

食堂とん [寺町竹屋町]

ガッツリ豚肉でもてなす人気店オーナーシェフの心意気

*2012年11月現在、ウェブサイトには「2012年末まで店舗営業はありません。水曜から土曜のお弁当のみです。」とのお知らせがあります。
*営業、お弁当販売については、当日にウェブ、Twitterで確認が必要です。

【2012年11月】
気になっていたお弁当を初めていただきました。当日の11時頃、店主様のTwitterで販売があることを確認して訪問。店頭に積んである弁当を取り、掲示に従ってお隣の八百屋さんでお支払いをします。

○勝(かつ)弁当 (500円)
「一口カツ」サイズの半分ぐらいの大きさのとんかつがたっぷり。パン粉は細かく、それにソース味が予めつけてあります。甘辛の味を楽しめますが、付いているカラシで風味と味替わりを楽しみます。副菜に揚げと青菜の煮物とチクワと結びこんにゃくのおでん風でした。薬味に生姜の甘酢(寿司屋さんのガリ)が付いているのが面白いです。ごはんは普通の量ですが、おかずのボリュームがあるので少なく感じることは無いです。

この内容でこの価格、本当に大サービスだと思います。この店主様の心意気、大変かもしれませんが、可能な限り続けていただきたいと思います。

*以前レビュー
【初訪問:2012年5月】
本当に頭が下がるというのが正直な気持ちです。「仕事が好き」などと、単純に言ってしまえない気がします。コチラからもそれほど遠くない場所で、有名な洋食店「プチレストラン ないとう」を営む店主様。そういう方が、わざわざ週に一日に別の廉価店を営み、他の日には震災孤児向けの寄付金付きお弁当を販売されています。噂は聞いておりましたが、お店は月曜日限定、お弁当は20個限定ですから、ノンビリと機会を待っておりました。メインキッチンに伺う前に、お味見といったら失礼になりますが、手軽なお値段で味わっておきたいと思ったからです。店名の通り、コンセプトは豚肉料理のお店で、丼やカレーといった私が常食としている馴染み深いものを提供されております。

ある月曜日のお昼、当日の営業があることを確認して伺いました。ほぼ開店と同時にお店にはいりますと、すぐ右手に食券販売機がありました。購入する前に、赤いトレーナー姿が似合うホール担当の別嬪さんに「食券制?」と聞いて確認しましたが、「お手数かけますがお願いします」と言われました。メニュー全体が眺められないので、初めての時には難しい食券機ですが、諦めて格闘することにしました。カツカレーなどの魅力的なメニューもありましたが、ここは豚肉の味が一番味わえそうな一品を選択。自分の着席場所をちょっとアピールし、件の別嬪さんが確認したのを見て暫し待ちます。テーブルが4人用が3卓、その中の二つは間に仕切りがあって、向かいを気にせず相席可能な様になっています。他に壁に向かったカウンター席が4、5席です。料理を待つ間に3、4組のお客さんが来店されて、週一日の営業でこの人気は流石と思いました。

○豚丼・並 (900円)
届いた丼を見ると、まず肉のボリュームにインパクトがあります。肩ロース肉の炙りで、塩胡椒の味付けです。肉は歯ごたえがシッカリある仕上げで、噛めば噛む程味が出てきます。肉の上には白髪ねぎのトッピング、下には海苔と大葉の刻みがごはんとの間をつないでいます。肉は十分ですが、ごはんの量は軽め。よく食べる人は、大盛が良いでしょう。お揚げのみそ汁、白菜の漬物が付いていました。

もちろん食堂ですから、内装等は普通で驚くものではありません。しかし行き届いているお掃除、出されているお茶の美味しさ、提供されている瓶ビールがサッポロラガー(いわゆる赤星)など、手抜かりありません。夜の営業時間も同じお値段ですから、一人で夕食を一杯飲みながら、ということが可能です。しかし週一回の営業、当日に営業不可でお弁当に振替があったり、少し定番にするには辛いのが正直なところです。シェフはそれを良く判っておられるのか、お詫びの様な形で新年から毎日お店を開けられるような態勢を目指す、とブログに書かれています。私は期待しつつ過剰にならない様に、シェフには健康第一にメインキッチン共々、盛り上げていただくことを願います。

【店舗データ】
とん
電話番号は非公開
11:30~20:00
営業日 月曜日、水から土曜日はお弁当販売のみ
京都市中京区下御霊前町655
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