よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

かれいはうす沙羅 [二条駅]

気合のキャッチコピーが意外、優しい味のカレーと気遣いのスタッフ

【初訪問:2011年11月】
晩秋とは言えども、昼間の陽気からは予想できなかった肌寒さを感じる日の夜に伺いました。スパイシーで温かい何か、というものを求めて、こちらのカレーの事を思い出しました。この場所で随分永らく営まれていると思います。千本通から天下一品の派手な電飾の向こうに、強気のメッセージが掲げられているのをずっと見ておりました。
「カレーよりうまいカレーの店」
どんな頑固オヤジがやっているのだろうか、と思い、単純な興味だけでなくそれなりの心の準備をして伺いました。

目が合ったのは、予想外なことに小柄な別嬪さん。ちょっと戸惑いつつも「いらしゃいませ」と迎えていただき、カウンター席一つに座りました。先客様が皆無であることを知ってちょっと微妙な感じになっているところに、奥から年長のお姉さんが顔を出されて笑顔で挨拶していただきました。お気楽にメニューを見て「男のカレー、女のカレー、何じゃコレは?」と思案していると、別嬪さんが言い辛そうに「もうすぐ閉店なので、揚げ物などがご用意出来ないのです。火を落としてしまったので。」とのこと。「それはタイミング悪い時に入ってきて申し訳ないねえ」「イエイエ、そんなことはないです。」了解、了解。では、ササッと出来るだろうと思われる、超定番品をオーダーしました。

○ビーフカレー(900円)
左程の待ち時間も無く用意していただきました。まず多めの具が印象的です。柔らかくなるまで煮込まれた牛肉がごろごろとありまして、玉葱、しめじが添えられています。ルーはさらっとしたタイプで、恐らく定番品はトッピングのみが違うだけで共通でしょう。辛さはホドホド、旨味はしっかりある優しい味です。ごはんの盛りは並で、大食いには軽めに感じるでしょう。
ただし、キャベツと玉葱のサラダ、それにエリンギのスープが付いているので、まずまず値打ちに感じます。スープが陶器製ビアマグだったのがちょっと不便でしたが、辛抱出来る程度でした。

空腹であったのでガツガツ食べてお会計をお願いしたら、件の別嬪さんがまた顔を曇らせて「急かした様ですみません」と。とんだ勘違いをさせてしまいましたが、「いや、食べるの早いから」というマジな答えに笑っていただきほっとしました。奥からもう一人のお姉さんも笑顔でお見送りくださいまして、肌寒さなど何も無かった様に暖かい気分になって辞しました。

しかしあの柔らかく優しい雰囲気の女性二人が、「カレーより旨いカレーの店」「男のカレー」等のコピーを使っているのは何故だろう。

【店舗データ】
かれいはうす沙羅(かれいはうすさら)
075-822-0722
11:00~14:00、17:30~21:00
定休日 水曜日
京都市中京区西ノ京小堀町2
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