よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

イスタンブール・サライ [河原町三条]

洋の東西は問わずに健康的ながっつり料理

【2011年11月】
実は随分前に伺った事があって満足したのですが、なぜか再訪問をせずでした。先日、トルコ料理について話題が出た時、こちらのことを言及すると、それに応える様にりさっち様はすかさずのレビュー。突撃パワーは存じておりましたが、拝読しつつ久しぶりに自ら行きたくなりました。反撃煽動パワーもお持ちのようです。ということで、ある週末の夜に飛び込みで受けていただきました。場所は以前と同じ、河原町三条を上がって教会の角を東に入ったところ、トルコの旗が目印のビルです。普通の雑居ビルですが、その一室で変わらず安定してご商売を続けておられるのは素晴らしいです。

お店に入ると、スレンダーな別嬪さんがにこやかに迎えていただきました。この方がほとんどホールを担当されていて、配膳用のカウンター越しにオーダーを通されます。気分良く案内された店舗は、かなりテーブルが埋まっている人気。特に子供さんの居る家族連れ、外国人グループなど、客層の広さは素晴らしい。そのテーブルが囲む真ん中の絨毯の上には、水煙草のセットが一つ。その喫し方に興味があるものの、結局食事中に誰も一服する人は現れずでした。奥のキッチンでは恐らくトルコの方と思われる男性二人が調理されていました。時々サポートに現れて、最後の会計を担当される大柄で男前な人がオーナーさんだと思います。お噂では、とても家族想いで努力される方と聞いております。メニューを見ると、以前に来た時にいただいた物が甦ってきました。ずっと変わらず出されているのにちょっと感動しまして、コースでなくアラカルトで懐かしい品々をオーダーいたしました。

○前菜5種盛り合わせ (1450円)
5種類の旨いペーストの盛り合せで、パンにつけたりワインのつまみにしていただきます。エジプト豆、トルコの白チーズとハーブ、鶏肉と胡桃、野菜の煮込み、ピリ辛野菜、でした。シンプルですが、種類の多さもあって楽しめます。鶏肉と胡桃が個人的には一押し。ニンジンとイタリアンパセリが添えてありました。
○トルコパン (250円)
パンの風味で食感はナンに近いもの。見た目以上のボリュームがありました。
○本日のスープ (それぞれ550円)
*レンズ豆のスープ
タップリの豆でクリーミーかつ濃厚。
*トマトとチーズのスープ
酸味と少しのスパイス味に、溶けたチーズが優しく混ざっています。
○葡萄の葉のピラフ包み (750円)
前回にいただいた記憶が戻ってきてオーダー。葡萄の葉は、何かで漬けてあるのだと思います。恐らく桜餅(道明寺)の葉の様な感じで、風味が素晴らしい。中のピラフもしっとり、塩味は抑えめ、添えてある薄切りのトマトとレモンの酸味でいただきます。ちょっと大きめのいなりずし位のサイズで3個ですが、その見た目以上のボリュームに納得度は高いです。
○本日の煮込み料理 「茄子とひき肉」 (950円)
トマトベースのソースで煮込まれていました。茄子が煮込む前にグリルしてあるので、香ばしくて良いです。油の風味、スパイスの感じが、明らかにイタリアンではないです。旨味と塩の加減がお酒が無しでも楽しめるので、私はより身近に感じる味でした。
○イスケンデルケバブ (1500円)
説明に「ドネルケバブ(牛肉と羊肉の回転焼き)のヨーグルトとトマトソースがけ」で、土日の限定メニュー。肉は薄く削ぎ切りにしたもの。かかっているトマトソースは、予想外にフレッシュトマトとピーマンも入っているボリュームもたっぷりのものでした。またヨーグルトは酸味の効いているタイプで、クリーミーな味に仕上がっています。
○グラスワイン (550円)
○チャイ (250円)
小さめの洒落たガラスカップ入りです。トルコ流はミルク無しで飲むようで、インド圏のチャイより煎りが浅いです。ちょっと中国茶寄りの風味がしました。

以上を二人でいただき、十分に満足いたしました。一人当たり4000円弱でしたが、普通の食事量の方には多いと思います。ただ味付け全般に塩やスパイスの加減が抑えめなので、パンやお酒もそれほど欲しくなる訳ではありません。野菜や乳製品も豊富に取り入れられていることもあり、トルコ料理は「健康的ガッツリ」ななんだと思います。スタッフも親切で笑顔の応対、レシートには明細が出てバッチリ明朗会計。姉妹店のカッパドキアと共に、京都では貴重なトルコ料理店だと思います。
【店舗データ】
イスタンブール・サライ
075-213-2995
17:30~22:30、 土、日曜日、祝日はランチ営業12:00~15:30あり
定休日 無休
京都市中京区河原町通三条上ル恵比須町534-28 松木ビル 3F
リンク

レビュー(食べログ)