よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

八起庵 京都高島屋店 [四条河原町]

デパートで楽しめる老舗の味、実はお持ち帰りが使えます

【2011年7月】
暑い日の週末、界隈でお昼をいただこう、ということになり伺いました。あまり時間が取れないのでサクッと食べられるところ、というので、思いつくところを幾つか挙げた中から選ばれました。その一番の理由が、この話をした場所がこちらがテナントで入っている高島屋の一階だったから、でしょう。前週の巡行ですっかり終わった気分になっていた我々の目に、還幸祭でごった返す四条通。あまり動かずにお昼をいただくのが確実だと思われます。
レストラン街に行きますと2組ぐらいの待ちがありましたが、10分ぐらいで案内していただきました。川端丸太町にある老舗鳥料理店の支店です。お店は新しくて綺麗ですが、小さめのテーブルと狭い通路がちょっと窮屈な感じがします。もちろん、お昼にサクッといただくには十分。本店には無い「親子丼」がいただける様ですが、折角だから似ているけどちょっと変わったバージョンの一品を選択しました。

○鶏柳川重(2000円)
「柳川」とは、最近話題(?)の「ドジョウ」に限ると思っていましたが、こちらは地鶏に替えても「柳川風」でなく「柳川」と呼んでおります。ということで、笹掻牛蒡との卵とじなのですが、丼でなく重箱入りなのが、ちょっとワンランク上感をだしております。
流石にしっかりとした歯ごたえの鶏肉は美味しいです。以前「歯ごたえのある地鶏は親子丼に合わない」と断言しておりましたが、こちらは全く問題ありません。適度な食感と旨味で、完璧な仕上がり。牛蒡の風味もよろしく、たっぷりでフワフワ、濃いめの味の卵とじとそれを計算したかの様に卵黄がひとつ乗って味を柔らかくしております。オーダー時に山椒をかけるかどうか聞かれますが、テーブルの上にも置いてあるので、量を加減したい人は無しでお願いして良いでしょう。空腹時には、明らかに旨くてハフハフといただけるものでした。
脇役は正直、もう一つでした。田舎味噌のみそ汁は、湯葉が愛想程度でちょっと口直し程度のもの。一品に鶏と野菜の煮物が少し付いていましたが、量が中途半端なので特に無くても良いかと。沢庵も普通でした。

ちょっとお高いですが、ちょっと時間が無い時でもサクッと美味しくいただけたのが何よりでした。混雑店で鍛えられたと思われるスタッフの客さばきも流石。そんなお店なのですが、実は一番のお薦めは、お店で食べるのでなく持ち帰りの「鴨なんば」だったりします。付いているおだしがとても濃いので、薄めてつゆだくうどんは勿体ない。九条葱やお揚げをたっぷり入れ、手軽な「なんちゃって鴨鍋+〆のうどん付き」で楽しんでいる人は、小生だけではないと思います。
【店舗データ】
八起庵 京都高島屋店 (はちきあんきょうとたかしまやてん)
075-221-8811
10:00~21:00
定休日 不定休(高島屋京都店に準ずる)
京都市下京区四条通河原町西入ル真町52 京都タカシマヤ 7F
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