よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

縁蛸 [元田中]

たこ焼き屋のふりをして蛸料理色々のユニークなダイニング

*訪問から時間の経っているレビューです。
【初訪問:2012年7月】
店名からたこ焼き屋だろうと勝手に想像していましたが、それにしては店頭に持ち帰りのお値段など適切な案内など皆無であるのを不思議に思っておりました。しかしなかなか面白い店だという評判を聞いて訪問決定。先にレビューされている方やホームページを参考にすると、何かコナモン関係の関西限定企画でグランプリを取ったことがある様です。勝手な高揚と期待でハードルを上げすぎない様にしつつ、蒸し暑い日の宵、涼みながらの散歩の最後に伺いました。普段は食事にポーションを求める質なのですが、その日珍しく軽めの夕食という気分だったのでピッタリと思ったからです。元田中に近い、東大路沿いにあります。

お店は間口の小ささの割に奥行きがあり、入って左側のキッチンに面したカウンター席があります。テーブルはほとんど無く、ほぼカウンター席の補助的な役割のみ果たしています。先客様も無く少し寂しい感じも否めないお店ですが、カウンター内に一瞬は若く見える、すなわち良く見るとそうでもない真面目そうな男性が一人居られました。カウンター席に座り、ビックリする位お安いメニューが並ぶ中から、アレコレ悩んでオーダーをいたしました。

○たこ味焼 9個 (450円)
件のグランプリものです。丸い、一見たこ焼きを外見は変わらないものが9個。ソース等は全くかかっていなくて、生地の方に濃いめの蛸のうま味が仕込まれています。正に、たこ(の)味(がする)焼、です。ドリンクがあっても無くても美味しくいただける味付け、というのは、やはり工夫の賜物だと思います。
○ドリア (400円)
面白いのは、下のごはんがたこ飯であることです。たっぷりのホワイトソースとチーズが焦げた感じが良いですが、しっかりとタコの味も負けていません。
○たこのガーリックオイル煮 (400円)
スペイン料理では、アヒージョと呼ばれているメニュー。通常はエビで用意されていますが、伺った時はタコとキノコにたっぷりニンニクの一品を用意されていました。ちょっと刺激のあるアツアツをいただき、一緒に付いているバケットにオリーブオイルを付けて楽しみます。
○自家製のジャンジャービア (200円)
ビアと名付けられていますが、ノンアルコール。ジンジャエールの原形ということですが、確かにちょっと野生的な感じがします。すりおろしの生姜が効いていて、満足感も得られます。

お店の造りや雰囲気、一品のお値段はたこ焼き屋ですが、メニューやお味はダイニングとして楽しめるレベル。色々と工夫と拘りを感じるお店ですが、そういうところのご主人にありがちなぶっきらぼうな態度は全く見えず、親切です。ご主人が一人で、限られた調理器具を駆使して準備とサービスされるので、特に一部のお料理は待ち時間が必要かと思います。それでもちょっと小腹を満たしたい気分になったとき、特にタコ料理が好きな方にはお奨めできる穴場です。

【店舗データ】
縁蛸(えんたこ)
075-724-1380
17:00~25:00、土、日曜日、祝日 15:00~25:00
定休日 木曜日
京都府京都市左京区田中里ノ内町61
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