よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

越前蕎麦 やまが [修学院]

越前そば ver.京都が支持される郊外の佳店

【2011年11月、初訪問:2008年6月】
フェリーさんのレビューを拝見して2008年に訪問して以来、この界隈で安心して美味しい蕎麦をいただけるお店という認識をしています。蕎麦が福井の名産の一つであると認識したのは最近なのですが、その地でいただける越前蕎麦を出すお店です。しかもおだしの味は純関西風になっていて、私にとってはピッタリなお店です。

それほど広くないお店ですが、民芸風のアレコレが落ち着いた感じを出しています。4人用だけど大人4人では窮屈、というテーブルが3卓、それに小上がりの座敷に2卓だけです。休日のお昼時に家族で食事をし、またはご夫婦と思われる方のテーブルにはビール瓶も。地元のお馴染みさんと思われる方々が、それぞれの楽しみ方を見つけて居られます。こういう利用がされるお店なら、美味しいはずと期待が高まるのは否応ないでしょう。

○ かき揚げそば (950円)
温、冷それぞれでいただけます。丼の蕎麦に一面の大きなかき揚げのせで出てきまして、その麺と蕎麦徳利に入っているかけつゆが温かいか冷たいかが違うだけです。揚げたてのかき揚げは、つゆをかけた時に「じゅっ」と音がするぐらい。印象的な黒く光る蕎麦は、見た目よりもずっと上品で優しい味でした。お蕎麦の香りもまずまず、軽い弾力を感じる歯ごたえも面白いです。薬味の山葵を少し取り、かき揚げを崩してつゆに浸かったところをお蕎麦と一緒にいただきますと、いろいろな食感と味が口の中に入ってきて楽しみました。地味ながら、かきあげの上の白髪ネギ、もみ海苔も良いアクセントでした。
そば湯はさらりとしたタイプ。かけ汁が残っていなければ、テーブル上にある揚げ蕎麦を入れていただくことができます。揚げ蕎麦には適当に塩分があって、味を上手く好みに調整できれば止まることなくいただけます。
○天おろしそば (1100円)
こちらも冷、温それぞれでいただけます。少し残念ですが、天おろしそばの大根は辛味大根ではありません。しかしピリリ、とした味がちゃんとするように工夫されています。天ぷらは海老、しいたけ、ししとう、大葉ですが、一緒にたっぷりのかつおぶしが添えられているのも嬉しいです。薬味に葱と山葵で、こちらもおつゆに浸った天ぷら、そして大根や山葵のピリリでお蕎麦をいただきました。最後の〆でそば湯をいただくとき、それに山葵というのも美味しいと思います。
○ かやくごはんセット(+350円)
麺類に付けることができます。鶏のかやくごはん、それに小鉢の一品と漬物が付いています。うす味で美味しいかやくごはんは、お茶碗にしっかり入っています。切り干し大根煮、紫葉漬けも舌に良いアクセントでした。

お蕎麦も勿論ですが、おだしの美味しさが魅力のお店だと思います。なのでかやくごはんや一品も期待通り。ちょっと本通りから外れているのに満席で待ち客が出来る郊外の人気店、越前そばの京都バージョンはしっかりと受け入れられております。

【店舗データ】
越前蕎麦 やまが (えちぜんそば やまが)
075-702-4850
11:00〜15:00 18:00〜21:30 日曜日、祝日
11:00〜21:30
定休日 水曜日
京都市左京区北山通白川南西入ル
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