よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

おふく [岡崎]

お祭り」後の静かで寒い夜にあんかけの温かさ

【2011年12月】
遅い時間にまたまたこちらに寄ることに。寒い日だったので思わず熱いうどんを所望。

○けいらん (650円)
うれしいおつゆタップリ。ななめ切りの九条葱が入っているのが、こちらの有り難いオプションです。ショウガも多めにのせてあるのも、この時期には何よりものサービスでした。小ごはん(150円)と一緒にいただき、満足です。

深夜のうどん店、使い勝手が良くて重宝します。

*以前のレビュー*
【初訪問:2011年11月】
寒い日、またあまりにも寒いために心まで凍ってしまうような夜。そんな時、どこの施設も開いていないような観光地界隈に行くなんて、どうかしていると思われるかもしれない。美しい竹林を持つお寺の期間限定ライトアップの時間も随分過ぎて、昼間はあれだけの人で賑わっていた大きな鳥居までの通りも、そんなお祭り騒ぎなど無かったかの様に静まり返っている。行列または予約困難という修辞が付く人気店も多い界隈でも、営業終了したらグルメスポットなんて冗談とさえ思える寂しい一帯。

そういう場所で、観光客がほとんど居ないような時間にお店を開けることは、経営的にも大変なことであろうと想像する。三条と神宮道の南東角にあるこちらのお店、お昼の時間の他に、開いているのは深夜10時から。今日の私の様な、この時間に素朴な食から心身の温もりを求めている者にとって、こちらのお店は正に砂漠にオアシス。この古く見える店舗だが、店内に所狭しと並べられたテーブルなどは新しいもの。このスペースの割に過剰気味な席数から、昼時にこちらに殺到する観光客の様子を想像できる。しかし、今この時間、一人切り盛りする壮年の男性と私以外、お店には誰も居なかった。メニューには関西定番のうどん、そば、丼が色々とあり、好みや気分で何か一つは惹かれるものがあると思う。

○たぬきうどん (650円)
京都風のきざみおあげのあんかけうどん。まず餡がしっかりめにとじられているのが印象的で、最後まであたたかく、ユルユルにならないのが嬉しいです。おだしは薄めの味付けですが、きざみきつねの甘い味付け、それに熱の通った葱の良いお味が効いています。さらに薬味のショウガも多めで身体が温まります。寒い季節の夜食には有り難い配慮で、嬉しいです。麺は柔らかい関西風のものでした。小ごはん(150円)を一緒にいただくのは、私的定番。美味しくいただきました。

ご主人と交わした言葉は、注文とお会計の時の必要最小限の言葉だけ。それは愛想の無さではなく、この空間でも客の思索を邪魔しない様にという配慮に違いない。そう思える程、優しくも温かい気分にしてくれるうどん一杯、寒い夜に小腹と心を満たすには一番のご馳走であると言えるのだ。

【店舗データ】
おふく
075-771-1461
12:00〜15:00、22:00〜26:00
定休日 火、水曜日
京都府京都市東山区夷町156

レビュー(食べログ)