よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

さくら屋 [北山大宮]

夜の商店街で灯る美味しい蕎麦店の人気

【2012年5月】
近くにサイクリングに来た時、遅めのお昼をいただきに伺いました。時間をずらしたのが良かったのか、お客さんも半分ぐらいの入りで、以前よりも落ち着いていただくことができました。

○本日のおすすめ丼・針いかと筍の天丼 小かけそば付き (900円+150円)
肉厚で甘い身が特徴の針いかは、初に旬を迎えるご馳走です。それに筍が天ぷらになった丼です。ごはんの量は丼に軽め、イカは期待通りの甘さとプリプリの食感が感じられる様な仕上がりでした。筍は水煮したものを揚げてありました。かけつゆは甘めです。おそばは小丼に一杯、麺では半玉程度です
○にしんそば (800円)
まず大きいにしん煮が印象的です。甘からの味付けで、おだしと一緒にいただくのは至福。関西風のおだしに細くて白いお蕎麦も良く合います。付け合わせに小松菜おひたしが添えてあるのも、味変わりとして良かったです。

前回と変わらず好印象のお蕎麦、それにより落ち着いて味わう事が出来て満足しました。北の良店、機会を見つけて再度の訪問をしたいと思います。

*以前のレビュー*
【初訪問:2011年11月】
以前に北山のじん六のレビューで蜻蛉さんに奨められて以来、何時か伺おうかと考えておりました。私にとってそれほど便利の良い場所でないこちら、ぼんやりとした灯りで来客をまっております。郊外の良い感じで庶民的な商店街にあり、またその商店街に相応しい、上質でかつ庶民的なお店と見えました。商店街も静かになった夜の訪問、そのノンビリ気分のまま引き戸をあけると、明るい店舗に大勢のお客さんが居られます。

予想以上の活気に、ちょっと慣れない闖入者の気分に一瞬なりましたが、構わず空いていたカウンター席に座りました。6席あるカウンター席から、一部が開いた壁からキッチンを覗くと、ご主人が忙しくも次から次へとオーダーをテキパキと捌いています。それにサポートとお運びなどを担当する女将さんも、元気ながら無駄口なしにお仕事をされています。カウンターに加えてテーブル2卓、のれん奥の部屋には更に客席がある様ですが、この場所でこれだけのお客さんを二人で完全に応対しておられます。

こういうお店が好きな私、普段ならばお酒や肴という感じになるのですが、家族連れが多い時間で本当に満席になりました。後から来るであろう馴染みのお客さんの愉しみを奪うわけにはいかないので、温かいお蕎麦を一品にしました。サックリ済ませて席を空けるのが吉、と思ったわけです。多くのお客さんに人気と見えたのは、天ぷらの入ったメニューの様です。メニューの品数も多いのに、ご主人と女将さんの素敵な連係で、どんどんとさばいて居られました。

○鶏なんば (650円)
まずはとても美味しい関西風のおだし、それに鶏と葱の味が良くでており良好です。白くて細いお蕎麦もこのおだしに負けること無く、といって我を張る様な強い味でもない感じ。やはり温かいお蕎麦を、鴨や鶏のだしでいただくのは大好きな組み合わせです。夢中でいただいて、最後におだしだけになった時に山椒を足して最後までいただきました。

賑やかだけど、自分のオーダーを楽しみに待っている多くのお客さんの様子が、ご主人と女将さんへの信用を表していると思えました。上品な関西風の温そば、桝富の鴨なんばをいただいた時の良い気分を思い出します。初めてなので評価は抑えめですが、是非再訪問してこちらの魅力をもっと知りたいと思います。

【店舗データ】
さくら屋(さくらや)
075-495-7703
11:30〜15:00、17:30〜21:00
定休日 水曜日
京都市北区紫竹下緑町1