よろめき食い道楽記

日々見つけたオイシいもんのことを語ります

西海 [藤森]

ノスタルジーを感じる大衆中華で餡かけ不均衡

【初訪問:2011年6月】
梅雨時に咲く紫陽花は、どうしても億劫になりがちな外出へ誘う魅力的な花だと思います。菖蒲や睡蓮と共に、この時期に見頃を迎えている場所が幾つかあります。午前中に藤森のお社に紫陽花を目当てに出かけ、丁度お昼頃にこちらへ伺いました。皿うどんが名物の大衆中華、ということですので、興味をもってから随分経っております。師団街道沿い、スーパーの駐車場の少し北にあって、赤い提灯が印象的な外観です。

奥行きのある店舗内は先客さんが多くとても賑やかです。右手のキッチンに向かってカウンター席がずらり。奥や二階にはテーブル席もあったようですが、気軽なのでこちらに座りました。メニューを見てその種類に思案していたら、お冷やを持ってきてくれた白衣の兄ぃは今か今か、という感じで笑顔でオーダーを待ち構えております。どうせなら名物をいただかないと、ということで、皿うどんを。それだけでは明らかに足らないと思ったので、私は少し追加をしました。注文がキッチンの調理スタッフに届くと、他のお客さんと重なったものを調整し、数人分を同時に調理する方式です。コンロは3人が並んで豪快に並行調理、自分が担当する料理と数が聞こえた時に、ソラ来た!という感じで動きます。タイミングによっては隣のコンロ分を急遽担当したり。この勢いは駅前の狭い店舗の大衆中華だった頃の餃子の王将を思い出します。

○餃子(300円)
プリっとした厚めの皮です。餡の大きさの割に食べた感じがしっかりあるので、満足度が得られます。餡より皮が印象的な餃子は小ぶりなことが多いですが、こちらはしっかりサイズ。随分昔に王将が流行した理由は、関西では珍しかったこの大きめの餃子のボリュームだと思っています。ごはんのおかずにして満腹を狙うも良し、ビールのおつまみにも問題なし。
皿うどん(700円)
○お昼のセット 皿うどんと焼飯(900円)
*焼飯(通常530円):お昼限定のセットでお安くいただけました。焼飯は甘辛の味がする卵チャーハンで、結構のボリュームがあります。
皿うどん:他のお客さんの分を含めて3人分が当時に調理されました。細いパリパリの揚麺に、野菜タップリのあんかけです。キャベツ、モヤシの他に、豚肉とイカ、海老、かまぼこなどの海のものも入っていました。旨味たっぷりで、ボリュームも十分。単品のお値段を考えると妥当なところかと思います。

一番印象的だったのは、食後の皿うどんのお皿。私の方には緩い汁がたっぷり、かみさんの皿は、餡が綺麗に無くなっていました。同時に作ったのに、この差は何だろう?私の唾液の量が多い、または唾液に含まれているアミラーゼの活性が高い。若しくは、餡を作る時に偏りが出来てしまった。同時に作られたと思われる二階の方が食べているお皿はどうだろう?「餡かけはちゃんと均一になるようにとじてください」と言うには情報不足だな。結論を得たここで声をかけられて、変な検証精神は終わりにしてお店を辞することにしました。大阪で中華料理名を一つ一つ王将で覚えていた学生の頃を思い出し、懐かしい感じがいたしました。

【店舗データ】
西海(さいかい)
075-642-6161
11:30~26:00
定休日 火曜日(祝日の場合は翌日)
京都市伏見区深草キトロ町33-7

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